【夫が失踪……悲しみの中、友達の結婚式には！】

愛している人が急に消えてしまったら心配もしてしまうし、何よりも恐怖を感じてしまいますよね。
今回は2年間付き合い、晴れて夫婦となった妻のもとから夫がいなくなってしまうお話です。

1.夫が失踪、その後の生活

結婚して一年ほどは新婚生活を楽しんでいました。
そんなある日、会社に行ったはずの夫と連絡が取れなくなり、両実家に連絡しても知らないとのことでした。
何かあったのでは、ということで警察に頼んで捜索願を出しました。
その日から心配で眠れなくなる生活でしたが、友達や両親が支えてくれて徐々につらい気持ちも薄れていきました。
そして失踪してから2年ほど、今では普通に仕事場で働けるところまで回復をしました。
あれから随時情報を仕入れるようにしていますが何の進展もなく、諦めかけていました。
そんな中、現在海外で働いている大学時代の友達から手紙が届きました。その手紙は結婚式の招待状でした。
現在の自分の状況もあり、よかったと思う気持ちもありましたが少し複雑でした。
ですが大切な友達の晴れ舞台ということで、気分転換もかねて向かうことにしました。

2.久々の海外と友達との出会い

そして同じ大学の友達を連れて、結婚をする友達に会いに妻は向かいました。
久々にあった友達は変わっておらず、あった瞬間にお互い抱き着きました。
そして近場のカフェに入り、近況報告もかねて自分に起こったことなどを伝えました。するとボロボロと泣きながら「辛かったね」と言ってくれました。
せっかくの結婚式の前なので、泣き顔はよくないと友達の彼氏との出会いについて尋ねました。
友達が言うには、面識もなかったのにいきなり街中で、一目ぼれをしたから付き合ってほしいとアプローチされたそうです。
熱意のままに、その場は連絡先のみ交換したそうです。デートのお誘いが多く来るため、一度行こうと決めて話すうちに、友達くらいの関係にはなれたそうです。
ですが、次第にデートを重ねるうちに惹かれて結婚に至る、とのことでした。
流石海外、と思って聞いていたのですが、どうやら相手の男性も日本人だそうで、日本人にもそんな熱烈な人がいるんだねと盛り上がりました。
そして時間も過ぎ、結婚式当日になりました。

3.友達の結婚式

参列者として席に座り、友達が入場するのを待っていました。
まず新郎が現れ、妻は思考が停止してしまい、考えるよりも先に体が動いて新郎に駆け寄りました。
そして新郎の胸元をつかんで「あなたこんなところで何してるの！」と大声で叫びました。
そこに新郎として立っていたのは、妻と結婚し失踪したはずの夫でした。会場は騒然となり、新婦側の両親が怒りながら駆け寄ってきました。
夫は「なんでお前が……」と言いながら顔を真っ青にしてしまいます。
駆け寄ってきた新婦両親に説明すると、夫に対して大激怒となり、別部屋に案内されました。
そして式は中止となり、新婦を含めたメンバーで事情を確かめることになりました。
夫は隠すことはせずすべてを正直に答えました。
たまたま妻の卒業写真を見たり、送られてきた写真入りの手紙を見て、その友達に惚れてしまった。そして海外にきてもうアピールをした。とのことでした。
先ほども激昂していた新婦の両親は、目が血走るほどに興奮してしまっており、会場のスタッフの手によって止められている。

4.その後

そんな夫の話を聞いていた友達はずっと涙が止まりませんでした。
何よりも友達の結婚相手と結婚しようとしていたことに対してずっと申し訳ない。と言っている。
妻も結婚式を台無しにしてしまい申し訳ない気持ちを抱えていたため、友達に謝りました。
ですが、それに対して新婦と新婦両親は、妻が悪いのではなく夫がすべて悪いと擁護してくれ、そのやさしさに妻も涙が止まらなくなりました。
夫はその後もちろん破談となり、妻とも離婚をすることになりました。
そして今回の結婚式の費用や、騙していたことに対する慰謝料、妻に対しての慰謝料などを支払うこととなり、借金をして払ったそうです。

まとめ

一目ぼれをしたとして、海外まで向かって不倫をする夫は行動力がありましたね。
ですが、何も言わなかったからこそ、多くの人に迷惑をかけて、より悲しませることになってしまいました。
後日談ですが、この問題が発生した時に妻は夫の両親にも連絡をし、海外まで来てもらうことになりました。
そして夫は日本に強制送還、勤めていた会社は勿論ですがクビになり、借金生活を送っているそうです。
愛を持った相手に対しての行動としては素晴らしいですが、その情熱を不倫に向けてしまうのは良くありません。
結婚して今一緒に要る相手の事をもう一度立ち止まって考えることが重要です。