「恋愛ドラマみたいな愛はない」お見合いで結婚した新たな夫婦の形

みなさんは、人を好きになったことがありますか？異性でも同姓でもかまいません。本能的に求めたいと思うような、
とても情熱的な恋をしたことがありますか？それとももっと甘酸っぱくて苦い思いをしたような恋でしょうか。

Ｈさん（専業主婦）は、お見合い結婚し30年。娘がいて、その娘も子供をもっているという一見、幸せそうな家庭です。
そんなある日、突然「私、Ｒさん（夫：会社員）とお付き合いしています。離婚してください。」と言ってきた若い女性が訪れました。
Ｈさんは怒るわけでもなくそのままその女性を家に上げ、事の顛末を聞きました。
そのときもＨさんはなんとなく(ああ、この人のいうＲさんは本当に私の夫のことなのだろうか。こんなにこの人を本気で愛しているのだろうか。)と思っていました。

ＨさんはＲさんと結婚しましたが、燃えるような恋をして一緒になったわけではありません。
Ｈさんはお見合いしたときに、（なんとなく、この人だったら一緒に過ごしていけるかも。）という思いで結婚しました。
今まで燃えるような恋というものを経験したことがなかったＨさんは、ドラマや漫画での「燃えるような恋」というものはフィクションだと思っていました。

その若い女性はいったん帰ってもらった日に、ＨさんはなんとなくＲさんに聞きます。
「若い女性が来たんだけど、あなた不倫してたの？」
Ｒさんは、急にかしこまり頭を下げてお願いします。
「頼む、彼女とは本気で愛しているんだ。別れてくれ。」
Ｒさんの表情はなにか覚悟を決めている顔をしていました。
そんなＲさんに対してＨさんは「わかりました。」とだけ言います。

その後日、Ｈさんはこちらに調査依頼をしました。
その内容は、「夫と不倫している若い女性について知りたい」
よくあることです。
アーネット調査事務所では依頼を受けて、その調査結果をＨさんに提示しました。

若い女性にはほかに男性の姿がなかったこと、職場での女性の評判がよかったこと、子供が欲しいと周りに言っていて、
そろそろ出産適齢期を過ぎてしまいそうで焦っていたことなどをＨさんに告げると、「なら、安心したわ」とほっとした顔をしていました。

なんでも、結婚するときにＨさんとＲさんは約束していたそうです。
「もし、自分に本当に好きな人ができたら、娘の邪魔にならないタイミングで別れよう」
結婚とは互いに好きで、ずっと一緒にいたいからするというものではなく、それぞれの人生に即した形があるのだとこの件で知りました。