悲しい言葉に「望まない妊娠」「望まない子供」というようなものがありますが、ご存知でしょうか。
呼んで字の如く、望んでいなかったのに妊娠してしまった、子どもが出来てしまったという意味です。
実は日本は先進諸外国と比べても、非常に中絶率が高い国なのです。
現在約100万人の新生児が生まれてきますが、中絶の件数はおよそ18万件と言われています。
つまり、生まれてくるはずだった子供約20%が中絶によって、その未来を断たれています。
1990年代に30万件を超えていた事を考えると、減っては来ています。
もちろん性被害などによって女性が辛い立場に置かれた上での中絶もあり、
一概に中絶を否定、非難している訳ではありません。
ただタイトルにもある様に、不倫という許されざる行為によって、社会に認められない日陰の子供になると判断しての中絶行為には、
正直、非常に悲しい気持ちにならざるを得ません。
日本では欧米やアラブ、アフリカ、アジアの地域に比べて、国内に特定の宗教が根強いという事がありません。
信仰の自由も保障されており、宗教における中絶の是非の考え方が根付いていない事もあげられるでしょう。
また日本は婚外子が社会的な弱者となり、生活がしにくい、育てにくいという社会システムの弊害も存在します。
やはり日本国内においては、不倫の子、愛人の子、というのは響きが悪いと判断されて、社会システムの枠の外になってしまいます。
それは社会保障制度の中でも不利益を被るケースもあるからです。
こういった社会背景はあるにせよ、決して中絶は褒められた行為ではありません。
どういった経緯があっても、なるべくなら中絶が増えない、徐々に減っていく為に今後の日本の社会システム、風土、文化が醸成されていく事が望ましいと言えるでしょう。